シベリア抑留記。戦争体験の中でも特に過酷だったと言われるシベリアでの抑留生活をありのままに告白した貴重な体験記。

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ごあいさつ

伊藤常一氏

私の伯父、伊藤常一氏は
太平洋戦争において、
第百二十六師団司令部、
人事係陸軍准尉として
従軍致しました。

そして終戦と同時に
二年四ヶ月間にわたる壮絶な
シベリア抑留生活を
体験致しました。

帰国後の昭和三十五年、
伯父はシベリアの地で
無念の最期を遂げた盟友のため、
シベリア抑留の実態を後世に伝えようと、
地元ローカル新聞に、
昭和二十年八月の終戦から
昭和二十一年四月までのシベリア抑留記を
連載し続けました。

週一回のペースで
約半年間にわたり書き続けられた手記は
膨大な量に及び、
その生々しい内容は読者の心を打ち
多くの反響を巻き起こしました。

しかし
五十年以上前のその新聞記事は、
現在紙の損傷がいちじるしく、
しかも誤字脱字が多く、
このままではこの世から貴重な記録が
失われる可能性が出てまいりました。

そこで平成二十一年、
この貴重な記録を読みやすい形で後世に伝えるべく、
本人の了解を得て
百数十ページに及ぶ冊子の形で
世に残すことになりました。

当サイトは、
その手記の総てを、
より多くの方々に知って頂くために
開設致しました。

シベリア抑留

伯父自らが手記の中で語っているように、
この目で見
この耳で聞き
この身で体験した
「事実」を
多くの人々に知って頂き、
平和のための一助とならんことを
願う次第です。

宮崎護

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